「狂言三代」国立劇場公演
UNISON SQUARE GARDEN関連のことを書くことにしているこのブログですが、たまには、ということで、今日行った公演について書きます。 狂言は国立劇場で公演されることはほぼありません。 国立能楽堂や、または他の能楽堂でされることが多いです。 ステージの形が違うので、むずかしいんですよね。 しかしこの公演は、そんなステージの特徴を活かしきった(そして萬斎さんはそういうのがうまい)公演でした。 【小舞】(狂言においての舞) 鮒 野村裕基 アクティブな舞です。 通円 野村萬斎 お茶をひたすら立て続ける人 住吉 野村万作 風景画のような舞 三代それぞれの年齢にあった舞でした。「時分の花」を愛でることができた気がします。 前に裕基くんを見た時には、上半身が動くなーと思ったのですが、すっかりきっちり動かなくなり、元々お父さんに声も似ているので、安心して見られるようになってきました。 万作さんは高齢なので、今はどんなかなあと思ったら枯山水のよう。熟れ切った果実というかお酒というか。そんな感じです。 【狂言】舟渡聟 何度か見た事のある古典狂言です。 お酒好きなおっさんあるあるです。 それにしても相変わらず万作さんはお酒飲んだ時の演技が上手いんです。なんなら顔が赤くなるくらい。飲みたそうな演技も「マジで飲みたそう」そして「お酒おいしそう」です。 【新作狂言】鮎 新作狂言はいくつか見たことがありますが、これはいいなと思いました。 なにしろ「つられ焼かれて食べられる」(ピクミン?)鮎ちゃん達が、自分たちの運命を受け入れていて、嫌がっていないこと。生まれ変わってもまた鮎になりたいんですって。かわいいの。全員おっさんですが。たまにメタ説明もしてくれます。 そんな鮎たちと現状の暮らしに満足している才七と対象的なのが、都に行きたい上昇志向半端ない小吉(萬斎さん)。 栄華を極めますが、代わりに冷たい心になり、あれ?夢だった?まだ鮎食べてない? でも「都に行きたい」小吉、目の前に歌舞伎町の風景が。飲まれてしまうのでした。 【MANSAIボレロ】 たしかテレビで1度見た?だけの、もう10年以上も演じられているのにちゃんとみていない曲です。 いやあ、萬斎さんの「俺を見ろ」オーラが相変わらずでした。 舞は泰山府君の祀りのようにも、三番叟のようにも見え、でも「ボレロ」にあっ...