新時代のコトバ会議

昨日「新時代のコトバ会議」という番組があったようで、サンキュータツオさんのツイッターでそれを知ったわたしは、言葉に興味があるので追っかけで聴きました。

出演者
武田砂鉄
ジェーン・スー
サンキュータツオ
飯間浩明



内容と感想について書きます(順不同)
・相手の配偶者の呼び方
「奥さん」に違和感はあるが他の呼び方がない
上下が出てしまう
「お連れ合い」…?
「パートナー」は慣れてきた
でも伝わらない

「パートナー」は「ビジネスパートナー」とか既にあるので、配偶者の意味だけ取り出すのは難しい  

旦那さん・奥さんが一番傷が浅い

「相方」と呼ぶ
(芸人からすると違和感)

芸人が使ってる言葉をみんなが使うのは違和感
「パートナー」のほうが性を問わない、婚姻の可否を問わない
「内縁」は言わない
ニュースで「パートナー」は言わない

「嫁」は何十年使ってるだろうけど…
相当うわって思う
(地域によっては家制度関係なく「嫁」を使う)
「嫁」の所有感がすごい
女が家にいる
家の中にいる(家内)
奥にいる

(歴史的な意味)主人・奥さん→上下関係があるように聞こえるが、歴史的にはそういう意味ではない
主人=家の代表者だけ
奥さん=お店には出てこないで家の中で家政を取り仕切っている≒家人
どちらも敬称

性別についているのが嫌 「主人がお茶を入れてくる」、はない

妻と夫も同じでは
妻と夫と呼び分けなくていい

独身者と妻帯者を分けるのはどうか

実家住みと一人暮らしの分け方  

「ご家族の方」

結婚式だと男の家に入る感じ

妻・夫は上下関係を感じさせない 

選択肢がほしい 

妻、だけだと呼び捨てっぽい 
「細君」は?(歴史的には尊重してない)
「夫さん」は?

両方「夫さん」は?
両方「妻」は?

「言葉狩り」ではなくて、その選択肢はどうか?

考えることを自分に課さない人は「疑問を呈された時点で言葉狩り」

どうすればいいの?

テレビでは「パートナー」で意味が通じつつある

5年くらいしたら「パートナー」が自然になるかも


──
(私見です)
私自身は、若いとき、具体的には子供が生まれるまで(うちは結婚してから子ども生むまでが長かった)はこの上下関係にめちゃめちゃこだわって、「相方」って呼んでいました。
なのでこれすごいわかります。
ですが、母親(これも性別をわけてるけどいいのかな?)になったら忙しいし母親同士の付き合いが多くなり、そこでは「相方」なんて言ってる人がいなくなったので、今は「夫」、話し相手の配偶者の方を呼ぶときは「ご主人」にしてます。めんどくさいので、とりあえず摩擦を避けるのを優先しているのかもしれません。

うちの場合は、結婚するときに「嫁」にはやらないから(家に入れるつもりはない)と断言しました。
なので「嫁」って言われると(わたしは言われたことがない)すごくイヤです。
病院では「ご家族の方」が多いような気がします。
───
他の男女差の例 
・女優さんが「俳優」と自称している例
(なぜAVだけ「男優」がいるのか?→付属だから)
・女々しい 悪い意味
・おばさんの悪いイメージ(図々しいなど)中年の女性にプラスして悪いイメージをつけた
・(野球で)女房役、助っ人外国人→オヤジメディア発、発信側の意識の問題
・女流○○、女性○○→本流ではない感じ
本屋だと男女で棚が分かれている
・イクメン  親が育児に参加するのは当たり前なのに、ちょっと手伝ってますみたいなアルバイト感覚が見え隠れ
イクボス  当たり前じゃん?
・「美人すぎる○○」本来なら女性が進出しないような分野で、いたとしてもたいていブスなのに、美人のくせにそこにいる

社会の歪みが言葉に出ている
男女の役割の違いが強固すぎる
──
(私見)
「イクメン」
嫌いだわ〜
「美人すぎる」といえば「美人すぎる東大生」の鈴木光ちゃん。
彼女が卒業したあとに残るふたりは「美人すぎる東大生」とは言われないと思うと失礼すぎる。
そもそも「卒業面」という言葉があったくらいだし(女学校の卒業前に結婚できず、卒業してしまう=ブス)。

──
2.ハーフ

ハーフと言わないとすると…?
(クォーターはなぜか問題になってない)

ハーフ自身は「ハーフ」とやたら言う

「憧れハーフ顔」
ハーフならではの美貌、九等身

本人たちは日本文化にいるので「ハーフ」はネガティブに捉えてない

他の人「半分」という語感がいや 
嫌な人の場合
「ミックス」「ダブル」「ダブルルーツ」

ダブルと言っている人を見たことがない 

アメリカでは「ダブル」は聞いたことがない 
違和感がある

民族入りすぎて「ミックス」

フルが日本人と言う前提がある
純血主義

似通った顔が多い

→ハーフ

純粋な日本人があるという幻想(ルーツがいろいろ)

メディアでは「ダブル」という
生活語としては定着してない
「お父さんが○○の人」でいいのでは?

──
(私見)
小沢健二さんが、自分の息子を「ダブル」と言う、みたいなことをツイートしていて「ハーフが嫌ならミックスでいいやん」と思った覚えがありますが、やっぱり「ダブル」は聞かないんだ。(じゃああのひとなぜ??)

男女の呼び名にしてもハーフにしても、「こうあるべき」像があって、そこからはみ出ているのでこう呼びます、という同調圧力に屈してる感がハンパないですね。

──
【アンケート】

・肌色
使わない
何色でもいい
クレヨン「うすだいだい」
ファンデーション「肌色何色?」「肌色が暗いから」オークル系ピンク系

・黒人
アフリカ系アメリカ人
BLACKと黒人はニュアンスが違う
日本ではマイナスのイメージが染み付いてない
BLMだと使っていい 
ブラック企業
黒に対する悪いイメージ
「あいつはクロ」「腹黒い」
黒がすべて悪いわけでもない(黒髪)
色も色々意味があるので分けて使っていく

「トルコ 」→トルコの青年が抗議→名前を変えた

・地方出身者
関東とそれ以外
個別に表現
どこがセンター?
不特定多数の人に対して発するときは神経質に
一対一だと、「やめて」
メディアの問題
「田舎者」と言いたい  
方言研究のときは「東京方言」
一般的には「方言」は地方のもの、というイメージ
東京も地方だと
エリアという意味

──
わたしは関東出身だけど、北関東なのでやっぱり「地方出身者」と自分を思っています。
そして東京弁の存在はよく知らず、恩師の発音を聴いて「これか!!」と納得したものです。
もちろん私自身は標準語は話せますが東京方言は話せません。

そして「あの色」が肌色で育ってきたので、噂には聞いていたものの、娘の色えんぴつが「うすだいだい」だったときには衝撃を受けました。
…でもあの色、もともと日本人の肌の色じゃないし、かと言って白人の色でもないんですけどね。

──
【メッセージ】
・子どもには言えない「男まさり」
学級副委員だけど仕切ってた→先生「うちは男女逆なんですよ!」
「男まさり」褒めている(全う)またはがさつ
人の形容に男女変わる
お転婆…女の子
わんぱく…男の子

・付き合っている相手の呼び方
「彼氏」「彼女」異性愛が前提
販売の仕事のとき「どのような方にプレゼントされますか?」

・紅白歌合戦、男女分かれる
紅白歌合戦はもういいのでは?
男女が戦うのがスリリング
12/31だけは男女が戦っていいぞ?
罵って戦ってた
(80年代まで)
「合戦」が見たい

タツオさん
「サラブレッド」純血主義
オヤジジャーナル使いがち
血統主義

「処女作」
特別な言葉

ジェーン・スーさん
「#ご自愛」
自分を甘やかす意味
インスタによくある
エステに行ったり
肯定するための言葉が増えてる

武田さん
「2児の母」(事件などの感想で)
当事者としての説得力?
別にその人じゃなくてもいいのでは?
「2児の父」はあまり聞かない
「2児の母」カウンターとして効く
言っていいのは当事者だけ?
メディアの問題

「子供がいない人にはわからない」というのは言われる
「○○してもいないのに!」必殺技

ラベリングで「2児の母」

メディアの言い訳「2児の母がこう言ってるんだから」

女性誌「愛され○○」
世間や社会から愛される
「みんなが認めてるから」
「彼ママコーデ」

「褒められ弁当」
世間から

自我が抑えられてる
「愛せコーデ」「褒めろメイク」
はない

突出して人の目を集めるほどでもないのが女性の存在意義

──
(私見)
結局メディアが悪い(特にオヤジメディア)ってことで💧

「2児の母」的なやつありますよね、「私も母親なので」とか。あと、「保育園落ちた日本死ね」のときもそうでした。よくリベラルが母親連れて「子どもたちが兵隊にとられると嫌」とかいうのも。
その人には「母親」という属性しかないのか(本人もそう思っているのかオヤジメディアが決めつけてるのか知らないけど)と思うと悲しいです。父親は何も思ってないのか??

女子校育ち(高校・大学)のおかげで、「男まさり」とか、男女逆とか言われずに育てたのは良かったかもしれません。会社も総合職だったので、ほほジェンダー的なことは言われなかったかも(セクハラとパワハラはありましたが)。

あと「愛され○○」も
要するに「無難な」ってことですもんね(でも「好感を持たれたい」というのもあるのかな?)。そもそも「無難」って日本特有かも?

全般的に、改めて日本の同調圧力の強さを思います。
わたしはメンタルの病気を持っていますが、今まで2度海外に住んだとき、2度ともほぼ薬がいらないくらいに良くなったんですよね。それくらい、私にとっては日本の同調圧力はきついです。

以上、言葉の話なのに日本の文化について、社会構造について、改めて考えさせられる内容で面白かったです。





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