「ファスト教養」を読んで

「ファスト教養」読み終わりました。 
2時間くらいで読みました。(速読ーヌ)



まずはっきりしたのは、著者のレジーさんは、たっちの3人と同世代なので、たっち3人にはこの本が刺さるだろうなと思ったけども、めっちゃ歳上の私には、なんで?そうかあの年代はそう思うのか!と思ったことの方が多かったことです💧

フリッパーズ・ギターが教養
びっくりしました。リアタイで小沢健二を好きになり、そこから遡ってフリッパーズ・ギター(そもそも何故「パーフリ」とはもう呼ばないのか)に行った私は、単に「いや好きだから聴いたんだけども教養になるの?あれで?」と思いました。

ホリエモンへの感覚
田淵がホリエモンをリスペクトしていたのはこういう感覚だったのか!というのがすごくはっきり分かりました。
私は既に老害側だったんでしょうか?ホリエモンについては、「下品」だと思っていましたし、見るべき、聞くべきことなど何もないとあのころ思っていました(だからといってホワイトナイトの村上さんを歓迎したわけでもない)ただ単に常識外れなことを金にまかせてやっているという感覚だったわけです。
まあ、ホリエモンすら歳下だからなあ…
なるほど、あの世代にはこう見えてたんですね、と思いました。

「花束みたいな恋をした」
これ、ストーリーをたっちレディオで聴いて、見ないな、と思っていたし、デラさんが刺さったのは知ってたけども、この本を読んで、ますます絶対見ないし見ても刺さらない自信があるなと思いました。世代が違うんですね。


ファスト教養
金になるために、出世するためにとりま付けとこうという教養が「ファスト教養」らしいんですが、本の中でも触れられていましたが、例えば中田のYouTube大学とかって、中田の好きな池上の本を引用してたりそれを参考文献にしてたりするんです。
つまり、なにかの歴史とかを中田の動画で短く見たい時、既に「池上の本を選ぶ」という「判断」が加えられている。
で、池上の本もまっさらな情報ではなくてどこかの誰かの本から引用されている。引用する際に池上の「判断」が加えられている。

それはもう、教養でもなんでもなくて、誰かの噂話でしかないと思うのです。

あとの方に何十冊も文献にあたって番組を作るポッドキャストの話が出てきますが、そういうファクトチェックをしていないし、する気もない。間違っていても受け取る方の「自己責任」(この言葉はたくさんでてきます)なんだそうです。

そうやって誰かの恣意にまみれた「情報」を得たところで、それは教養なんですか?と思いました。

中田の姿勢と、最後に出てくる若林の姿勢は対極にあるもので、中田は常に若林を意識していた、とデラさんが番組で言っていましたが、中田は一生若林には叶わないな、と思いました。

・ジョブズ
ジョブズやホリエモンに憧れてるビジネスパーソンが、今のままだと振り落とされる、と思ってるのが現状のようなのですが、
教養があればああなれると思ってんの?
というのは著者同様思っています。

・教養とは
教養についてずっと書かれていたんですが、知識と同義で書かれている箇所もあり、たしかにビジネスパーソンにとってはきっと同義なんだろうな、と思いました。

教養というのは、受け取った側の思考がもれなくついている、ついてこないと教養にならないと思うのです。受け取ったことを咀嚼して消化したものが教養、と言うべきというか(だから「養分」の養という字がついているのかとおもいます)
その「思考」については、ファスト教養を得たい側も、この本でも全く触れられていないのが不思議でした。
最後の処方箋的なところですら書いてなかったと思います。

あと、教養と言った時にギリシャとかの哲学に触れるよりまず日本の教養人と言ったら小林秀雄です!
何故ファスト教養で誰も(?知らないだけ?)小林秀雄を易しく解説したりしないのか。
(もちろん解説する人は原典読み込んで)
小林秀雄から青山二郎にいって、そこから白洲正子まで行って、その人たちの本を読んで、その人らの愛した芸術を全部見たら結構教養積めると思います💧
(そこから当然白洲次郎には到達できるんですが、この一派と違ってあまりに政治的なので、私はこの人大好きですがそれはまた別の話で)
…だれかYouTubeで簡単に解説してくれないかな💧
ご存知のように、小林秀雄は難解なんですよね。それこそ読むにしても「コスパが悪い」。


それと中田の例でも書きましたが、原典に当たるのはコスパが悪い、と要約したような本なり動画などに当たる時、どうしてもその解説者の意思が入った解釈になるので、同じ原典、同じ人、同じ事象について複数の人の解説、要約を見たり読んだりしたほうがいいな、と今私は個人的に痛感しています。
哲学ですら、古典哲学ですら、学者によって解釈が変わってたりします。特に怖いのは歴史で、歴史は結局解説してる人の政治的な思想があからさまに出てしまうので、いろんな立場の人の動画を見た方がいい、
なんて言ってると結局自分で原点当たった方が早いんですよね。
(そろそろ「吾妻鏡」読もう自分)

・処方箋…好きなものを深掘り
全くその通りですよね。
そして深掘りすればするほど自分が一皮もふた皮もむけるのが教養で、かつ自分が「何も知らない」ことを痛感するのが教養なのだと思います。
(よい動画の例としてヨビノリたくみさんの「予備校のノリで学ぶ」シリーズが挙げられていて、かつヨビノリさんは「まだものごとの0.01%も知らない」といっていて、さすが田村さんと須貝さんの友だち!と思いましたが、それはともかく、ヨビノリさんは他に読書のチャンネルにも出ていて、相当読書家だと思うんですよね)

私は今のところ音楽はUNISON SQUARE GARDENに夢中で、これも誰かにいいと言われたのではなく、ひょんな事で曲を知ったら「なにこれ!いい曲!!サイコー!」と作った本人がいつも思うようなwことを思ったのが最初なので、今後も突き詰めていきたいと思います。

あと、能狂言も好き、絵も(最近機会がありませんが)見るのがすきになりました。英語とドイツ語もまあまあ好き、梶井基次郎は聖地巡礼するくらい好き、シャーロック・ホームズも聖地巡礼するくらい好き、ボストン・レッドソックスも好き、サッカーはドイツ代表が好き、ボストンは大好き、ドイツも大好き、Androidも好き、ブログを書くのも好きです。

本を読むのもとても好きで、私と夫の本はだいぶ倉庫に入ってるんですが、まだまだ死ぬほどある、そのくらい好きです。最近目に悪いのであまり読んでいませんが、一時期は年に500冊読んでたりしました。

映画はそんなわけで、入り込む余地がないかも💧


と、つらつら書いてきましたが、私はそもそもビジネスパーソンでもないし、古き良き教養とはの老人?(えっ既に老人と言われる?ただのBBAじゃだめ?)なので、多分たっち世代にはなんの参考にもなりませんね。トホホ。

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